「『一切の形成されたものは苦しみである』と明らかな智慧をもってみるときに、人は苦しみから遠ざかり離れる。これこそ人が清らかになる道である」・・・仏陀
「苦しみは人間を強くするか、それとも打ち砕くかである」・・・ヒルディ
最近思います。「苦」とはそもそも何なんだろう?と・・・。身体的な「痛み」を伴う、「苦痛」は分かりやすいのですが、精神的な「苦」ってどういう感情によるものかを考えたりしています。
以前、仏陀が人間の苦を考察し、「生老病死」、「愛別離苦」、「怨憎会苦」、「求不得苦」、「五蘊盛苦」の所謂「四苦八苦」の記載をしましたが、仏陀は、そうした「苦」の本質を四つに分けて説明していました。
・「欲望に基づく苦」・「無知に基づく苦」・「人間存在そのものに根ざす苦」・「無常に基づく苦」
とまあ、言い換えれば苦の根本になる原因のカテゴリーを分けたわけです。しかし、そもそもの「苦って何?どういう感情?」なんて思ってしまいます。
例えば、「愛別離苦」は愛する人と別れる苦しみですが、欲望に基づく苦なのか?人間そのものに根差す苦なのか?無常に基づく苦なのか?を感じるのは人それぞれだと思います。
「怨憎会苦」や「求不得苦」、「五蘊盛苦」も同じ様に、カテゴリーが人それぞれ違ったり、一緒でも感じ方は違います。
そもそも論になりますが、「苦という感情はどういうものなのか?」と考えると、個人個人の感じ方によるもので、「ストレス」に近いものなのかなぁ~なんて思います。
また、味覚では「辛味」に似ている気がします。辛味は実は味覚ではなく「痛覚」です。知っている方も多いと思います。どこまでの痛みを「美味しい」と思えるか、「痛い」と思うかは、人それぞれ違います。
「苦は楽の種、楽は苦の種と知るべし」・・・水戸黄門
「苦」という事象より、「苦」という感情を考慮できれば、少し人生を知ることができるのかなぁ~なんて思ったりします・・・
考慮迷子になりながらも、考慮迷子になるという事は、考慮するべきことを考えることができるチャンスなのかなぁ~なんて、人生に役に立たない事を考えている今日この頃ですさね(;一_一)