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法(ルール)を踏み越える権利

「ある思想の実践が人類や社会のためになるのなら・・・その時、非凡人は法を踏み越える権利を持つ」・・・ドストエフスキー「罪と罰」

 私は、この言葉を読んだ時に「なるほど!」と思う自分と「いやいやいや・・・駄目でしょ!」と思う、正反対の思考を同時に持った気がしました。

 超有名な作品である「罪と罰」にでてくる思想です。その中で、ナポレオンが例に上がります。「ナポレオンは文字通り累々たる死屍を踏み越え、自らの法典によって新社会をつくりあげた」と。

 この例で考えると、非凡人であるナポレオンはたくさん人を殺したが、それは新社会をつくりあげるためだったので、殺人は違法で本来許されていないが、ナポレオンは許されたというような解釈ですね。まあ、戦争なので刑法等の違法と違いますが(・_・;)

 他の例では、ニュートンがでてきます。ニュートンがリンゴが落ちるところを見て発見したと言われる「万有引力」を発表するときに、邪魔する人間がいたら、ニュートンには邪魔する人を殺す権利がある。いや、むしろ義務とも言える。なんてなんて・・・

 まあ、1860年代にできた作品なので、例が古かったり極端だったりします。チョイ、漫画「映画もある」の「デスノートの夜神 月(ヤガミ ライト)」の発想に似てますね。わからない人はスミマセン💦

 ただ、この発想の「法」というところを「ルール」もしくは「決まり」や「規則」等と置き換えると、結構身近でもあるんじゃないかなぁ~なんて思います。

 例えば、「この会社はこういうルールでやっている!」と社長が言いながら、社長がそのルールを破っていて、従業員は「社長だからしょうがない・・・」と思っていたり、ほんとは職場でもみんなで決めたルールがあるのに、「あの人は怖いから、ルール無視しててもいいことにしよう!」なんてありません?

 なんてなんて、この場合は従業員や会社のためになっていないので、冒頭の発想には実はなりません。ただの「迷惑な奴!」というだけです。よくある話だとは思いますが(私の周りだけかもしれませんが)💦

 ちなみに、その所属するグループ(職場や友人同士等)のためになる事であれば、そのグループで決められたルールを破ることは、私はありだと思います。

 「ルールは破るためにある!」みたいなことを言う人がいますが、それは阿保です。ルールは守るためにあります。しかし、そのルールがあることにより、そのグループに不具合が生じるのであれば、むしろ守らない方がいい場合もあるとも思います。

 そして勿論、良い意味で非凡人であれば、「あの人だからルールを破っても良い」と思われる可能性は高いです。

 この考えは、理論ではほとんどの人が分かりますが、実際では実行されることがあまりないです。何故なら、そのグループのルールを守らない事により、そのグループから疎外される可能性が高くなるからです。・・・なんかつまんない発想ですね・・・

 まあ、「凡人 of the 凡人」の私にはあんまり関係のないことかもしれないですが、「罪と罰」を読んで、そんなことを考えている今日この頃でした(;^_^A

天秤
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