Sinkai-雑学

お盆の由来~ウランバーナ~

 8月15日は、「終戦記念日」であり「お盆の最終日」という、ご先祖様を想う日だと、私自身は考えています。自分でも不思議なのは、「死後の世界なんて無い!」「死んだら無に帰すだけ!」と頭では考えているのですが、何故か先祖崇拝してしまう事です。

 今年は祖母の初盆で、墓参りをして、「あの世で祖父と喧嘩でもしてるかなぁ~」なんて考えてしまいます。「死後の世界なんて無い!」と考えている人間がです(-_-;)

 何年か前、祖父の初盆でお寺に行った際に、そこの僧侶からお盆の由来を教えて頂きました。

 もともとお盆の語源はサンスクリット語で「ウランバーナ」であり、そこから中国に伝わり、「盂蘭盆会(うらぼんえ)」となり、日本では「盆」となったそうです。ちなみに「ウランバーナ」を日本語に直訳すると「倒懸(とうけん)」となり、意味は「逆さ吊りの苦しみ」です・・・意味は分かるけど、それが「お盆」になる意味が分からんという感じですね。

 ある昔、お釈迦様の弟子の中でも「神通力」が得意の「目連(もくれん)」という僧侶がいました。その目連さんは、亡くなった母が浄土で幸せに暮らしているかと気になって、お得意の神通力で母を探しました。

 すると、母は浄土にはおらず「餓鬼道」という仏教界における「六道(あの世)」の中でも下から2番目の地獄の世界にいました。

 ちなみに「餓鬼道」とは、死んで餓鬼という鬼になり、常に飢えや渇きに苦しむようになります。時には餓鬼同士で争い、食べ物を見つけて口に入れようとすると、その食べ物が火を吹き出したりして結局食べれず、決して満足できない地獄のことです。

 「目連さんのお母さん生前どんな悪いことをしたの?極悪人?」と思ってしまいますね(汗)

 悲しんだ目連さんが、お釈迦様に救いを求めます。お釈迦様は「目連さんのお母さんはあなたには優しくよい母でしたが、他の子にやさしくなく不平等だったため餓鬼道に落ちてしまったのだ」と説明されます。

(そんなことで、餓鬼道っていう地獄におちるの?というツッコミは、ここでは置いておきましょう・・・)

 そして、その説明の後に「7月15日は、僧侶たちの修行の終わる日です。その日の僧侶たちみんなに平等に食事などをあげて、お母さんを供養してあげなさい!」と話をします。目連さんがそうしたところ、お母さんは餓鬼道から救われ、極楽浄土に行くことが出来ました。

 さらにお釈迦様が、「7月15日にこのように丁寧に供養すれば、その功徳により多くのご先祖様が、逆さづりのような苦しみから救われ、今生きている人たちにとっても幸福を得ることが出来るだろう!」と説かれたそうです。

 (そんなん知っていたら、もっと早くしとけばよかったのに!なんてツッコミも、ここでは置いておきましょう・・・)

 「餓鬼道の苦しみ」=「逆さづりの苦しみ」ということであり、そこからご先祖様を救いましょう!というのがお盆の始まりという事です。

 そして、日本は元来「先祖崇拝」の信仰があり、「先祖崇拝」と「盂蘭盆会(ウランバーナ)」が融合して、日本独自の「お盆」となったそうです。

 日本では「ご先祖様」が帰ってくるという事になり、そのためには乗り物が必要なので、ご先祖様が乗るための馬や牛を茄子や胡瓜に竹などでつくるようになりました。

 とまあ、どうでもいい雑学でした・・・

 ただ、年に一度くらいは「日本の歴史や先祖」を想い、尊さを感じる事も中々善いものだなぁ~・・・なんてなんて思う、今日この頃ですさね( 一一)

お盆の茄子ときゅうり
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